森美術館「会田誠:天才でごめんなさい」展

先日、雪の残る曇天の下、森美術館で開催中の「会田誠:天才でごめんなさい」展に行ってきました。

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森美術館は、六本木ヒルズ(森タワー53階)にあります。
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会田 誠(1965年-)は、新潟県出身の現代美術家です。

表現媒体は、絵画、彫刻、映像、インスタレーション、テキスト(文章)と、多岐に渡ります。

代表作が、女子高生(美少女)モチーフのエロ・グロ作品で、「会田のファンです」と、カミングアウトするのに躊躇するような作家かもしれません。私自身が知ったのは、たしか10年くらい前だと思いますが、入り口は、その手の作品でした。

エントランスに掲げられた、高さ550cmの巨大な赤ちょうちん。『ハート』と題された作品で、表面に「ハート」、「心」、等の記号が無数に散りばめられています。
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そんな作家の、20年に亘る創作活動を回顧する展覧会が、大きな、メジャーな森美術館というハコで行われることにビックリ。100点余りが展示される中、「刺激の強いもの」は「18禁の部屋」という特別室に展示されることにナットク。

『考えない人』。会田の分身でもある「おにぎり仮面」が、自身の排泄するウンコの山を台座にした作品。
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みどころは、その作品の多様性でしょうか。とても一人の作品とは思えませんが、どれもが面白い。一日いても飽きないような空間になっています。

中でも、大きな美術館でなければ展示できないような大作は、必見です。
例えば、新作(制作途中)の『電信柱、カラス、その他』や『ジャンブル・オブ・100フラワーズ』。
旧作の『ジューサーミキサー』や『灰色の山』など。
作品集などでは分からない、実物と対峙してこそのライブ感、その書き込みの、積み重ねからくる息遣い。

本展では「音声ガイド」を無料で借用できます。会田本人による解説もありますので、ご利用をお薦めします。



本展に関しては、語りだすときりがなさそうなので、、
最後に、テキストを媒体とした「作品」を一つ紹介します。


『いかにすれば世界で最も偉大な芸術家になれるか』 会田誠

一、同じことは-いや似ていることさえ、二度と繰り返すな。
天才芸術家には毎秒毎秒記憶喪失を繰り返すくらいの、精神の鮮度が必要だ。

二、自分の過去がどうだっていいように、人類の過去だってどうだっていい。
天才芸術家にとって過去の奴らなんて、みんな取るに足らない下手っぴばかりだ。

三、芸術家にスケジュールや納期という概念はない。

四、英語を喋るなんて凡庸なことを平気でできる時点で、自分の才能を疑ったほうがいい。
どうしても母国語以外を喋るという暇つぶしがしたいなら、
古代シュメール語とか犬語とか、面白いのにしておけ。

五、パスポートはいらない。海の向こうからの客は、気が向けば迎えてやってもいいが、
自分が客になることはありえない。

六、指から伝わって魂が腐るから、金には触るな。
というか、そういうものが腐ったこの世にあることを、最初から知るな。

七、大物な権力者やコレクターやキュレーターやギャラリストや批評家に会っても、
すぐに忘れろ。そして次に会ったら「は?どなたさん?」と言え。
とういうか、理由もなく突然、殴ってみてもいい。

八、向精神作用のある有害物質を含む、あらゆる嗜好品を常時摂取し続けろ。
それを肝臓で濾過するのも馬鹿馬鹿しい話だから、
あらかじめそんな無用な臓器は摘出しておけ。

九、大恋愛と決闘は、定期的にやるとよい。

十、仕事するな。何も作るな。


実に、チャーミングな人。才能豊かでありながら、偉ぶらない、奢らない人。

会田誠、その作品も、人柄も、大好きです。


会期:2012年11月17日(土)-2013年3月31日(日)
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)


展覧会公式サイト(作品のいくつかをご覧いただけます)
http://www.mori.art.museum/contents/aidamakoto_main/index.html







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