目黒区美術館 「紅心 小堀 宗慶」展

★ご依頼ありましたので、末尾に参考画像とテキストを追加いたしました。(2011.4.30 店主)


先日、目黒区美術館で開催中の、「紅心 小堀 宗慶 創作と審美眼の世界」展に行ってきました。


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小堀 宗慶 氏(1923- )は、茶道の一派である遠州流宗家の十二代家元です。現在は、家元を十三代に譲り、雅号「紅心」として美の世界に活躍されています。

本展は、第一部が「紅心 小堀宗慶が目利きとして想いの深い、厳選した古美術の名品」、第二部が「伝統を現代に生かし、自ら創作した屏風、巻物、掛物などの書と絵。茶碗、茶杓など茶道具の数々。そして愛用の絵具箱、裂帖。」で、観覧順路は第二部→第一部の順になっています。

順路に従って鑑賞していきますが、第二部では、名家に生まれた者の宿命というか、伝統の継承という重い責務を果たしてきた、崇高な人生の一端を垣間見るようでした。

お目当ては、第一部の「古美術の名品」で、過去にも何度か鑑賞したことが有る名品揃いでしたが、中でも「国宝 大井戸茶碗 喜左衛門」は、この一碗を見るためだけでも足を運ぶ価値のあるものです。見るたびに、微妙に印象が異なりますが、大ぶりで堂々としながらも均整のとれたフォルム、高台に突き抜けるのではないかと思うくらい深遠な見込み、変化に富んだ釉調、様々な想念が込められたかのような古色など、茶碗の王者と呼ばれるに相応しい佇まいです。

日本の国宝は、現時点で1,081点で、その内訳は文化庁のサイトに詳細が記載されています。国宝の指定を受けている茶碗は僅かに8点で、中国からの伝来品が5点、和物(国産)が2点、そして高麗茶碗の喜左衛門です。

井戸茶碗の名品は、喜左衛門の他にも現存しますが、井戸という名称の由来を含めて謎が多い茶碗です。『朝鮮半島の庶民が、日常で使っていた飯茶わんを取り上げたもの』というのも一つの説です。確かに、日本民芸館に所蔵されているもののように、落としても割れなそうな大井戸茶碗も残っていますが、喜左衛門を筆頭とするいくつかの井戸の名碗を見ると、『日本の茶人又は商人の注文品』という説の方が妥当な様な気がします。井戸の約束事とも言われる「見込みの目跡」が喜左衛門には無いことは、茶を立てる際には都合が良いですし、深い見込みを作るための高い高台であれば、特異な姿にも納得がいきます。

小堀宗慶氏は、十二代の襲名披露の茶席で喜左衛門を用いていますが、その際の印象が茶碗と並んで掲示されており非常に興味深いものでした。眠りから覚めた喜左衛門の、真の姿を見てみたいものです。


目黒区美術館
http://www.mmat.jp/
本展は、7月11日(日)まで。



久しぶりに、お薄を立ててみました。

こちらは、絵唐津茶碗。伝世品です。
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茶碗好き、やきもの好きですが、茶道を習ったことはありません。自己流ですが、意外と美味しいですよ。
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こちらは、常滑の山茶碗。天場で、自然釉が美しく掛かります。
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季節がら、平茶碗が気分です。
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こんな粗末な茶碗でも、おもてなしの心が有れば美味しく楽しい一服をご提供できると思います。
抹茶はビタミン豊富で、これからの季節に最適です。ご希望あれば、遠慮なくどうぞ。


★以下、追記です。(2011.4.30 店主)

高台のアップです。
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兜巾高台。縮緬皺も見られます。
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アップだと分かり辛いのですが、実物のバランスはこのようになります。
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ついでに、反対側も。こちらの面も気に入っています。
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「それなりの来歴」、または、「しかるべき箱(箱書き)」でもあれば、私の手元に来ることはなかったでしょう。
茶道ではなく、茶碗(やきもの)が好きな者にとっては、それが好都合でもありました。

この茶碗そのものは、「唐津は、これ一つあれば」と思えるものと。手前味噌ながら。

★追記、ここまで。



*ご不明点等、お気軽にお問い合わせください。


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この記事へのコメント

2011年04月26日 09:18
はじめまして
とても素敵なお茶碗ですね。茶の湯の稽古をされていないとのことですが、とても美味しそうに見えます。お上手ですね。
店主
2011年04月26日 09:55
瑛様
はじめまして。
コメント、恐れ入ります。
やきものも、お茶も、大好きです。
「好きこそものの・・」でしょうか。
また点ててみたくなりました。ありがとうございます。
2011年04月27日 21:15
しかし唸るくらい良い出来の茶碗ですね。高台が気になりますね。茶碗を愛されているのが分かります。
2011年04月28日 20:05
瑛様
ありがとうございます。近日中に、高台の画像を追加します。
2011年05月05日 20:12
お返事遅くなりました。
そそる高台ですね。お水に浸してみたくなりますね(笑)いつかこの茶碗で一服頂きたいです。

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